2011/09/29

Happy Birthday to me!

世界選手権の日に誕生日を迎えました。
異国の地で迎える誕生日ほど感慨深いものはありません。

バイクポロ発展のまっただ中にいれることの幸せ。
なによりのプレゼントであります。

バイクポロをしていて、年齢や国境を超え、切磋琢磨できる友がいることがこんなに嬉しいと思ったことは今までありません。
だから、今までマレットを交えた人たち全てにとても感謝しています。


もし自分が死んだ時、みんながバカな話をして笑ってお通夜を過ごしている、それが僕の夢です。
当の本人は死んでいるのに、その話で盛り上がる。。。

ちょっと、不謹慎ですが家族も許してくれるでしょう。




富田くんが日本でドネーションを集めてきてくれました。
皆で豪快なシーフードのディナーです。


みなさんありがとうございます!

WHBPC Swiss Rounds 9/10

初めての海外の試合で、みんなのまれちゃってます。
その不協和音がチーム内に蔓延し、なんだか変な感じです。


まぁ、僕自身はいつも通りでしたが、日本のチームでの参加が初めてだったというのもあり、チームメイトのケアをするのを忘れていました。
ピックアップとは全然違うというのをちゃんと語った上で、彼らは強いけど、気持ちで負けちゃいけないよ、ってのを伝えないといけませんでした。
そして、もっと楽しんでゲームをするということを。




国内の大会では、逆に僕が心配される側だったので、それで、今まではリラックスできて大会に臨めていたのかもしれません。



緊張は僕の専売特許でした。



僕も国内の大会がそうでしたから、メンタルの部分は自己管理内と思っていました。

緊張した時や焦った時に出てくるのは、自分の底辺です。
日頃から、底辺の底上げをしていれば、緊張してもその底辺はある程度の位置をキープできます。
大会の雰囲気にのまれる経験をしたゆえに、そのへんはずっと考えていました。



人それぞれだと思いますが、「雰囲気にのまれないために何をするか」、というのと「雰囲気にのまれてしまったらどうするか」、というのでは、ポジティブかネガティブかぐらい違います。

以前チームメイトに、雰囲気にのまれたことを前提に底辺の底上げをする話をしたら、「雰囲気にのまれないために何かした方がいいんじゃないの?」と一蹴されてしまいました。


その頃の僕は大会では使い物にならないレッテルを張られていた気がします。



ヨーロッパに行ったとき、彼らのピックアップ時と試合時の大きな違いに衝撃を受けたことがあります。
確かに集中力も上がりスピードも上がりますが、みんな緊張なんてうわの空なんです。

「緊張」という言葉がない文化なのか、と勘違いするくらいみんなガンガンやっています。
その様がとても潔く、清々しかったのを覚えています。
日本人が外国人に潔さをを学ぶという変な感じもありましたが、その時から、緊張とか雰囲気にのまれるとか考えないようになりました。


そこから、得た答えは、楽しむという方向性。


自分のチカラを引き出してくれるのは案外敵のチームだったりします。
限界ギリギリのところで戦っていると、ふとした拍子にいつもできなかったことができたりします。

そんなゲームを楽しむという視点でみると、なんで緊張してるのかわからなくなってきます。
おそらくそれは、自分が今までやってきたことに対しての不安に緊張してるのではないかと思います。



そんな不安定な状態で迎えた二日目のラウンドロビン。
この日は60チーム内で対戦相手が決まります。
勝てば、上位のチームと戦ういばらの道。
負ければ、地獄への引きずり合い。
どちらの道もより勝つことにどん欲になった者だけが、這い上がれます。



<6試合目>
『Machetes』ラウンドロビン54位
スコア:●1−5


メキシコはグアダラハラのチームとの一戦です。
今回メキシコからは1チームのみの参加らしいです。
おそらく世界戦がヨーロッパ大会になるとメキシコからは旅費がかなりかさんでしまうと思われるので、来年は対戦できるかどうかわからない貴重な一戦。
しかし、負けました。
レベルは同じくらい。
デフェンス時の対処をミスり、大差での敗退です。
レベルは同じくらいといっても、チャンスをものにするどん欲さは持ち合わせています。

次に相対した時はお互いのレベルももっと上がっていて、白熱した試合になることを望みます。
見ておれーアントニオ!


<7試合目>
『Trevor's Last Chance』ラウンドロビン30位/トーナメント25位
スコア:●0−5


やはり、きっちりしたポロをしてきます。
チーム名がふざけた名前ほど中堅たるポロをしてくるのでは、と思わざるをえません。
彼らも、上に行くために足りないものがあるはずです。
しかし、僕らにないものをたくさん持っています。
まず、僕らは中堅のヤツらが持っているものを得なければいけません。
今はそれが、喉から手が出るほど欲しいモノです。


<8試合目>
『Majestic Pink Shafts』ラウンドロビン59位
スコア:○5−2


これも、昨日の一戦同様、スピードがものをいったゲームになりました。
勝てはしましたが、腑に落ちません。
何だかごまかしているような勝ち方だったからです。
ホントの強さではない気がします。
そんなイライラを覚えた時、いつもひとりになりたくなります。
なんかくやしいです。


<9試合目>
『Yellow Stick Mania』ラウンドロビン48位
スコア:●0−5


なんと大会側も粋なことをします。
昨日の友は今日の敵。
初日は、上手い具合にブラケットが別になったのですが、今日は日本人同士で潰し合いです。

お互いにチーム内に不協和音を抱えていたため、どちらの不協和音が勝ちに対して問題があるか対決です。
雷神内のネットワークはすでに壊滅しており、個人技でどこまでいけるかとふんでいました。
あえてこの試合に修復の可能性を見いだすには、時間が足りないと思っていたからです。


しかし、何度も日本国内でやっているヤツらです。
僕の単調な攻めはことごとく潰されました。
しかも、外国の風に吹かれ、現在進行形で外国人のテクニックを吸収してるヤツらです。
やりにくいったらありゃしません。
 

パスで繋ぐ場合、それぞれが中継点になるという意識は不可欠です。
そして、パスを出す側は中継点になってよ、というオーラを出さねばなりません。


この試合では、日本でやってた時にダメだった部分が出てわかりやすく負けたと思っています。

逆に彼らの悪い部分を見えなくしてしまいました。
それを相手チームに感じさせられない自分の不甲斐なさと、大事なポイントをチームメイトにちゃんと伝えられなかった不甲斐なさが相まって、言葉が何も出てきませんでした。

何だか、雷神とYSMの差はどんどんひらいていっているように感じました。


まぁ、これの結果は事実です。
逃げたところで、これが後から追いかけてきます。


<10試合目>
『Ozeki』ラウンドロビン60位
スコア:○5-2


またも、日本人同士で潰し合いです。
貴重な世界戦の一戦を日本人同士の対決に割いてしまい残念ですが、もしかしたらこのチームとはここでしかできないチームかもしれず、そう思うと楽しくなってきました。

試合が始まって直後、クロウくんの調子が良くなっていることに気づきました。
これは行けるかもしれない。
それから、パスをクロウにあつめるようにしました。


今日の敵は明日の友。
実はこの最終ゲームの前に、富田くんがクロウを励ましてくれていました。
敵から慰めを受けるとは、なんたることか!
一瞬そう思いましたが、僕にかけていたのはこれだったのです。
仲間を盛り上げることが、最優先だったのです。


個人競技で育ってきた僕は、結局のところ最後は自分だ!みたいな感覚があって、仲間に対する目線は個人として自立したものでした。
しかし、チーム競技はチームのメンタルも意識せねばなりません。
とくに、バイクポロは3人しかいないのですから、1人が背負っている役割というのは、必然的に大きなものになります。
三銃士じゃありませんが、「One for all, All for one」みたいな意識が不可欠なのです。



「L'Equipe」 のルーカスが語っていました→From Tomita
ポロは3人でするスポーツだ。
足をつくということは、残りの2人の負担を増やすこと。
だから、絶対に足をつかないっていう意識が必要なんだ。



トップレベルの彼らでさえ、こんな基本的なことに目を向けています。
わかっていたことですが、彼らが言うととても重く心に響きます。




そう思うと、「実は不協和音は自分だったりする」という仮説が浮かび上がります。



自分のやりたい放題に動き回り、これに合わせろ、という雑なオーダー。
自分の巡航スピードと仲間の差はひらくばかり。
鞭ばかり与えて、飴をあたえない。
プレイに対する感覚のズレが大きくなりすぎてしまった。。。etc...


上を眺めるあまり、自分の周りは見えていなかったのかもしれません。。


今の雷神の三角形はもとの形がわからないほど変形しています。



それでも、一応この試合は勝つことができましたが、一時ヒヤッとしました。

彼らも外国の風に吹かれて、現在進行形で急速に成長をしている者たちです。
気を抜けば直ぐさまあの世行きです。



一戦一戦、何かしら得るものがあった世界戦。
これにて、戦いは終了します。


最終結果、4勝6敗で45位。


32位以内に入るためには、相当上手くならないと入れないなと感じました。
もちろん個人的にも、チーム的にも。

2011/09/27

WHBPC Swiss Rounds : Morning Bracket 9/9 つづき

<4試合目>
『Triple Dutch Rudders』 ラウンドロビン52位
スコア:○5-4


ようやく白星が着きました。
しかし、この試合も4−4までもつれ込みました。
スピードでかき乱すことが、できたのが勝因だったと思います。
僕のボールキープ時のスピードが相手チームのスピードを上回っていたため、それが功を奏しました。

しかし、北米やヨーロッパのチームには、まだただ速いだけの僕のプレイは通用しません。
そのスピードでプレイをしているヤツらなんてたくさんいるわけですから、対処の仕方も心得ています。
スピードを上げた状態でボールをコントロールするってのが、僕について回る課題です。
このスピードでコントロールできるようになったから、もっとスピードを上げてみるみたいな。。。


今は、スマートじゃなくても身を削りガンガンいかねばなりません。
そりゃ、壁にぶつかり、壁も壊します。
もちろん、荒いプレイをして相手をぶっとばすというのではなく、あくまでクリーンに。


<5試合目>
『Tiger Wrestling Club』 ラウンドロビン50位
スコア:○3-2


本日のラストゲーム。
これに勝てば、決勝トーナメントの可能性は残ります(おそらく)。
気合い充分、待った無しで始まりました。
みどりのサーリーに乗っているカミーロはレフティで要注意人物です。
やはり、右利きの者が恐れるレフティマジックはレベルが低かろうと警戒レベル高めです。
自ずと、早めのプレッシャーをかけ続けます。
レフティにボールをキープさせてしまうと、直ぐさま彼らのペースにさせられるためです。

少ないチャンスをものにした者だけが勝つ白熱した試合になりました。



得点をもぎ取るというイメージをこの2試合で得ましたが、負けた試合の方が学んだことが多かったように感じます。
やはり、スペシャルなプレイを追い求めると同時にミスをしないプレイを追い求めないといけないと感じました。
日本にいた頃からわかっていたことでしたが、追い求め方が中途半端だったと感じざるをえません。
また、ディフェンスに関してもそうです。

自分のチームは、ディフェンスのターンになった時、とてもバランスが悪くなります。
なんのバランスかわかりませんが、とても悪い。
ポジション、自転車の向き、相手へのプレッシャー、、、攻めるとき以上に自分が3人いたらなぁといつも思います。
ただ、その改善点がわからない。。
自分がスクリーンに入ったけど、それが味方に伝わっていない感覚に似ています。


チームのオフェンスもうまくまわせない自分にディフェンスの解決方法が見つかるか不安満載です。

ここは、球技経験者に頭をさげて防御職人とはなんぞや、と教えを乞うことが解決の糸口となりそうです。

ホント、ポロって難しいです。。。

WHBPC Swiss Rounds : Morning Bracket 9/9

本戦がついに始まりました。

雷神(Raizing)のゲームは午前中(10:00〜12:30)だったため、準備運動のこともあり9時にはコートに着きたいね、という話でまとまっていました。
自転車でコートまでだいたい1時間ちょい。
大体8時くらいには宿を出るざっくりとした計算です。
ということは、7時くらいに起きて、朝食と準備をしなければいけません。

ウォーミングアップ的には、会場に着いてからのストレッチと球打ちを考えていました。
しかし、目が覚めてから試合開始まで、3時間しかありません。


頭と体が起きるギリギリの時間です。
ニコチンとアルコールで冒された僕の脳はそれだときっと足りないと思ったので、シャワーを浴びて強制的にあるところまで覚醒させようと思いました。
そこから、1時間のアップをし、ストレッチをして柔軟性を出し、球打ちでその日のチカラのかけ具合を調整しようと考えました。


そして、現にその方法でウォーミングアップをしたのですが、すこぶる体がほかほかしていて、臨戦態勢が整いました。
やはり、ネックになったのはシャワーです。
もし、シャワーを浴びていなければ、会場についても少しまどろんでいて上手く集中できなかったと思います。



今思うと、もっとチームで一緒にウォーミングアップをした方がよかったのかなと思います。



僕は中学高校と陸上をやっていました。
大会の時は、ひとりで体の声を聞きながらウォーミングアップをします。
そうして集中力を上げていくのですが、バイクポロはチームスポーツです。
その日のチームメイトのコンディションをお互い把握しなければいけません。
ゲームが始まってからでは遅いのです。

今思うとこれから起こる全ての元凶はそこにあったのかもしれません。。。



<1試合目>
『Machine Politics』 ラウンドロビン13位/トーナメント13位
スコア:●1−5


シカゴの狂犬レフティー・ジョー率いる強豪との対決です。
やはり、ピックアップの時とは、ひと味もふた味も切れ味が違います。
東京でCMWC(Cycle Messenger World Championships)があった年、東京のバイクポロシーンは始まりました。
その時、CMWCに便乗して『東京クラシック』というバイクポロの大会に出ました。
ポロを始めて数ヶ月の日本人チームと海外のチームの差は歴然で、全てのプレイに驚いていました。


それがまさにこの時フィードバックしました。
無駄を削ぎおとした、必然的なプレイをしてきます。
彼らと自分たちの差がどれくらい離れているかもわからないくらい、全ての動きにレベルの差を感じました。


僕がルーズボールを追ってると狂犬が後ろから追いかけてきます。
僕がボールをキープできた頃にちょうど追いつき、僕のマレットを下からタップし、その瞬間にボールを奪っていきました。
恐るべき早業で軽快に奪う様には美しささえ感じます。

相手のマレットをチカラでタップする輩もいますが、それだと次の自分の動きに制限がかかります。
チカラを入れているため、次の動作までの時間がかかるのです。
彼の緊張と弛緩の神経回路は驚くほど早く、まるで機械のようです。


クロウくんが窮鼠猫を噛む的に1点を決めると、少し流れが変わろうとしました。
しかし、それは彼らが隙を作らないように手堅くプレイする前触れだったのです。
そして、スピードをどんどん加速していきます。
そうなると、あれよあれよという間に点が決められていきます。



残念ながら、瞬殺コースで負けました。



<2試合目>
『Mallets in Babylon』 ラウンドロビン38位
スコア:●4−5


勝てそうなゲームでした。
しかし、負けました。

4−4になった時、もう1点早くとっていれば。。。言葉もありません。

Machine Politics よりスピードも上手さもおちますが、チャンスをものにするという面では、きっちり仕事をしてきます。
また、相手のミスからのチャンスが何度か生まれますが、その反対にこちらのミスで相手にチャンスを与えてしまうという場面も何度もありました。
ミスからのチャンス合戦になってたように思います。
こういうチームに勝つためには元凶のミスを減らさないことには勝つことが難しいと思いました。

もちろん、強いチームもミスをします。
しかし、ドリブルの中での1タッチで思っていたところにいかず、ボール1個分ずれた、などの質の高いミス。
それにより、その後のプレイに影響し思い描いていたプランが変更になる。。。

イージーなミスを減らすことが上達の一歩なのだと思う一戦でした。

ミスとは一生付合っていかないといけない仲ですが、どこかで袂を分かつことができればと思っております。
くやしーー!!



<3試合目>
『Wizard Tactix』 ラウンドロビン32位/トーナメント17位
スコア:●1−5


チーム名を見る限り、ゲーム好きのオタクだろうとたかをくくっていたら、きっちりとしたポロをしてきました。
スクリーンアウト、パス、ドリブル。。。
スピードもそんなにあるわけではありませんし、華があるわけでもありません。

もしかしたら、彼らはスピードをもっと出せるかもしれない、ただ今はミスをせず、周りをちゃんと見て確実に得点をとりに来ているのでは?と、思ったとき彼らのチームがとても分厚く感じました。
きっちりしたプレイができてから、徐々にスピードを上げていくレベルアップの仕方なのか彼らは。。。


今回の大会に『Monkey Punch』というドイツのチームがいます。
その中にアダムという大柄の若造がいるのですが、彼には去年、ユトレヒトのポロモーションで会っています。
その時彼は、大味なプレイが多くそれほど警戒はしていませんでした。
「Bambule」のダニーとニコがいたからです。
大柄で上手く、きっちりとしたところも兼ね備えているヤツらでした。
しかし、今大会でみせるアダムのきっちりしたプレイは、彼の豪快さをより際立たせます。
大きい体をちぢこませ、意識的にきっちりしたプレイを心がけた時期があったのでは、と勝手に想像してしまうくらいです。
たまに雑なところも垣間見えますが、以前より断然減っています。



自分より強敵を倒すためには、それを超えるスーパープレイが必要なのでは、と思ってしまうのは仕方がないと思います。
派手なプレイの方が華がありますし、自分の想像を超えてくるプレイを見ると、憧れさえ出てきます。
しかし、ちゃんとトラップができて、思うようにボールをキープし、虎視眈々とゴールを狙う、そんなプレイがまず重要なのではないかと思わされるゲームでした。
2試合目のミスをしないということと言い方は違いますが、似ています。
それとボールの支配率を上げるってのも重要です。
その話はおいおい。。

くやしいです。。

2011/09/23

世界の意向。〜Wildcard 2nd & Opening Party〜

ついに明日から二日間にわたってスイス式ラウンドロビンが始まります。
そこで60チーム中上位32位までがダブルエリミネーションの決勝トーナメント進めることとなります。


スイス式ラウンドロビンとは、先の試合に勝ったチーム同士、負けたチーム同士で、常に対戦して勝敗を決めていく方法です。
その対戦では、最初のゲームを除き、得失点差を含めた勝率で対戦相手が決まります。
だいたい同じレベルのチーム同士が対戦できる画期的な対戦方法です。


午前、昼、午後、と山を三つに分け、そのセクションの中で競い合います。
日本チームはみんなバラバラになりました。



雷神は午前。
大関は昼。
YSMは午後。


今日はポロで疲れた心を満たすため、シアトル美術館に向かいました。


試合前の心身の調整もこれでバッチリです。
酒を飲み試合前の緊張感をまぎらわせてた昔の自分にはサヨナラです。



そんな弱い自分で彼らと戦うのはプレイヤーとして失礼だと思ったので、どこかでポロ脳を休めるため気分転換がしたかったのです。


精神的にも肉体的にも最高の状態で彼らと向かい合わなければ、日本に出場枠をくれた方にも申し訳ありませんし、何より世界選手権に出場したくても枠の問題で出れない人たちにも会わせる顔がありません。
彼らは確実に僕らより上手いです。
それなのに各下の僕らが出場できるのは、世界の意向なのです。

北米とヨーロッパだけで世界選手権を名乗っても他の地域は出場していない、これでは世界選手権とは呼べません。
彼らはそれを自分達でわかっていてメキシコ、オーストラリア、ニュージーランド、日本に枠を与えてくれています。
彼らも世界レベルでバイクポロの普及に必死なのです。


だから、今回世界戦に行ってとても喜ばれました。



「来てくれてありがとう!」



まさか、こんな言葉を彼らからもらえるなんて思ってもみなかったですし、彼らの意向も知りませんでしたから。

そんなたくさんの思いが詰まった大会で後悔なんてしたくありません。
全力でぶつかって、全力で砕ける、これでいいんだ、と思いました。



ポロプレイヤーなら誰しも、マレットを交えればお互いの技量はおおよそわかります。
言葉の壁を越えて、ポロでコミュニケーションがとれるのもこのスポーツの魅力です。
ゆえに相手の裏をかいた美しいプレイやポロに真摯に向き合う様が伝わりやすいのも事実です。



全てを出し切って、「俺たちのポロはここまで来たんだ!どうだすげーだろ!」って伝えたいと思いました。



とても、日本人的な考えかもしれませんが、結局僕は日本人なんです。
それは変えられませんし、自分の中の考え方も主軸は日本人的なものです。

全力でぶつかるという本質さえあっていれば、あとはいいんです。


明日、プレイで彼らにそれを伝えます。





アメリカのそれと日本との違い。




さぁ、おまたせしました。


今回も恒例の酒にまつわるトラブル発生です!



ワイルドカードのゲームを見てから、ピックアップコートに移動してきた日本選手団。(あっちゃんはひとり会場でゲーム中)
小腹もすき、スーパーマーケットでサンドイッチやビールを買ってコート前でピクニック気分。

その中には、CMWCを経験しているメッセンジャーもいて、アメリカやカナダではお酒を野外で飲んではいけないことは何となく知っていました。
外国人が日本に来た時、京都ロコなどでビールに袋を被せ飲んでいる姿を見ているものですから、みんなそれをまねっこします。
あるものは手ぬぐいを巻き、あるものは袋でビールが見えないようにします。




「外国って外で酒飲むのめんどくさいよねぇ」と言いつつ、外国の雰囲気に浸っていると、遠くから警官らしき2人組が来ます。
タイサクさんがそれに気づき、「隠した方がいいんじゃねぇの」と警報を鳴らしました。



世界レベルの酒豪はアンテナの領域も世界レベルです。


その警官が目をそらした隙に、僕も脱いであったダウンベストで覆い隠します。
マツドもそういうことには敏感で、ビールを持っていないように隠します。
富田くんとクロウとホンマ氏は缶にいろいろ巻いてビールってわからないようにしているから大丈夫だ、と余裕です。



さぁ、警官が来ます。



宴会っぽくなっている僕らの前で立ち止まります。
嫌な予感が立ち込めます。

既に酒も入り気分もほぐれ、テンションが飲み会寄りになっているクロウを見ておかしいと思ったのでしょうか、カモフラージュビールを指差し、「それは何だ?」と聞かれてしまいました。
富田くんは別の警官に、「それはエナジードリンクか?」と聞かれています。
「その巻いてあるヤツとってみろ。」



やばい!



ようやくみんな事態の重さを実感します。

そして、頭をフル回転させます。

飲酒運転で捕まったアメリカ人は、犯罪歴を共有しているカナダに入国できないとRikiさんに聞いていたため、今後のアフターイベントのあるバンクーバーに行けなくなってしまうのでは、、、と心配していた矢先、クロウが既にパスポートを渡そうとしているではありませんか。

そして、富田くんとホンマ氏もパスポートの提示を求められました。
渋々、ふたりも出します。



その時点でタイサクさんとマツドと僕はちょっとホッとしたはずです。
よく見るとRikiさんのスターバックスのコーヒーをタイサクさんが飲んでる風になっています。

誤摩化しがうまい!

当のRikiさんはひとり練習中で、こっちのトラブルを知ってか知らずか、黙々と個人練習をしています。



「英語話せるヤツいるか?」



と警察官は言って、事の説明をしたそうでした。
僕も何となくは話せますが、今ここでそれを暴く事はトラブルを大きくしそうで、かたくなに観光客を装います。
富田くんは、「やっぱ、アーサー話せるっていった方がいいんじゃない?」と訴えてきますが、それこそヤツらの思うつぼ。
きっと、「なんで話せないっていったんだ」、とそこも突っ込まれかねない。
そうなると、ますます、ややこしくなります。

そうこうしているうちに、応援の警官2人が来ます。


なんだか、大事になってまいりました。
パスポートの照会もしているようでした。


そんな緊張感MAXの時に、ビールとメシを終えてちょっとほぐれているユウキと大阪トミーが帰ってきました。
この温度差はなんなんでしょうか。
彼らはいつもマイペースです。


そんな彼らにも「英語はなせるか?」と警官は聞いていました。

そして、「バイクポロをしにきたんだ」という話になり、ちょっと警官の謎が解けた感じでした。
それから、「トーナメントにでるのか?でるんだったらいつだ?」の質問。
「Tomorrow!」富田くんが即座に答えます。←ホントは明後日だけど。。。


警官は一瞬考え、「今日はバイクポロはできない、このまま、すぐ帰れ。明日はできる。」と。
しかも、帰るのに自転車は乗っていいとのこと。


3人はパスポートを返され、なんだか腑に落ちない感じで、でも助かったと思いつつ、すぐ宿に帰る事になりました。
まぁ、今日ポロできないよりも、犯罪歴がつかなかった事が救いでした。

公園で酔っぱらってはいけないとか、公園で酒を飲んではいけないとか、チャリンコの飲酒運転とか疑問はいっぱいありますが、ちゃんと警戒をしろってことですね。



普通、缶コーラを飲んでても隠さないのだから、隠して飲んでいるものは何なんだ、ってなりますよね。
こっちの大人達は水筒にビールを入れて飲んでいます。
あとポロのグローブで隠したり。。。

『郷に入っては郷に従え』
その言葉が重く響きます。


結局その後、僕とトミーはビールを外で飲むために、水筒を手に入れることになります。。。


彼らが宿に強制帰宅させられた後、徐々に人も集まってきて、ピックアップゲームが始まりました。



彼らにはには申し訳ないですが、この日は、夜11時の消灯までポロを存分にできたのでした。

2011/09/22

Wildcard 初日。

ワイルドカードとは、各地域の世界戦出場枠に漏れたチームが本戦出場をかけて戦えるゲームのことで、パッと試合を見ただけでも僕らより上手いヤツらが参加していました。
北米やヨーロッパの層の厚さというか競技人口の多さを感じます。


ワイルドカードも本戦も、ダウンタウンから自転車で1時間くらい踏んだところにあるMagnuson Parkで行われます。
とりあえず、ルートや会場の確認も含め、皆で向かうことにしました。


アップダウンを何度も繰り返し、ようやく会場となる公園に到着しました。
入り口から5分くらい行ったところに広がるハードコートのテニスコートに壁を設置し、ポロコートを4面確保してあります。
また、そこからちょっと行ったところの駐車場を、コート2面分に当てています。

計6面というなんとも贅沢でアメリカらしい計らいです。

色々なコートでしているゲームを各々見ていると、運営側のナイスガイが話しかけてきました。



「お前らはトーナメントでるのか?」
『おう、でるぜ!』
「じゃあ、オマエは?出ないのなら、ワイルドカード出てみないか?」
『いやいや、俺も本戦は出るぜ!』
『あっ、あっちゃんは出ないけどな。』
「じゃあ、きみワイルドカード出てみない?」
『う、うん、お、お、OK!』
「じゃ、すぐきみのチームメイトを紹介するぜ!」



と、かなり焦り気味でナイスガイのスカウトは成功しました。

突然のことにビックリな日本選手団。
当の本人はもっとビックリしていて、心の準備ができていません。

おそらく、選手の当日欠席か、当日まで別の人が見つからなく出場チームが大会運営側に泣きついてきたかのどちらかだと思われますが、今となっては真相は海の向こうです。



僕らを差し置いて、あっちゃんが先に世界戦デビュー(ワイルドカード)をこの日果たしました。

チームメイトはナイスミドルなおふた方で、女性ならいつ惚れてもおかしくない紳士っぷり。
この土壇場で勝利の女神となりうるかいなか、女の器量が試されます。
チーム名は「Bye Bye Bye」




残念ながら、ここに来ても僕のアドバイスはガンガンいけ!でした。
気の利いた言葉のひとつもかけれない自分のボキャブラリーの少なさに少し落ち込みました。

序盤、大会の雰囲気にのまれるも、そこは女の度胸でゲームを経ていくごとに焦らず集中力を高めていっているなと感じます。




僕らも本戦でいいゲームができるよう頑張らねば、と心に決め、この日は、ダウンタウンにあるピックアップコートに移動しました。
帰りは、レオンにダウンタウンまでのサイクリングロードを教えてもらい、それで帰りました。
とても簡単でとても走りやすい道、しかも途中にチャリンコ屋やスーパーもあり、何かと便利です。


9月6日という長い日 in Seattle.

9:15 シアトル着後、すぐにイミグレーションで審査を受けます。


外国人の列に並んでいると、遠くの方でガヤガヤとにぎやかな声が聞こえてきます。
秋田のタイサクさんを含めた、ユナイテッド御一行様です。


彼らとは、シアトルの空港のどこで待ち合わせるか決めていなかったので、あわよくば合流できずにデルタ班だけでホステルに向かうというプランをこっそり企んでいました。
その方が、彼らの為になると考えたからです。


空港からどのようにダウンタウンにで出るか。
自転車なら地図、電車なら切符の買い方や降りるところ、タクシーなら交渉、などなど。
全ては人に聞けば一発なのですが、言葉の問題もあります。
誰が調べてきてて、誰が人任せなのか、一発で発覚します。
しかし、それが自分達で解決しなければいけないとなったとき、冒険が始まります。
仲間と協力して問題を解決していく、そんな知らない土地での洗礼を受けて欲しかったのですが、残念ながら、入国審査前に合流とあいなりました。


※Tokyo Hardcourt Bike Polo の年齢高めは君たちの人間的成長をもちゃんと考えていますw



結局みんなで、安くて早い電車で移動です。


ダウンタウンのホステルの最寄り駅で自転車を組み立てていると、先にシアトルに入っていた大阪トミーがぶらりと現れました。


自転車も組み立て終わり、ホステルに向かいます。
荷物を置いて、辺りを散策と決め込んでいたのですが、荷物一つにつきUS$5かかるとのこと。
時間をもうちょっと潰せばチェックインできる時間になったので、荷物は預けず、近くの中華スナックショップで何か食べようとなりました。



ホステルは中華街の入り口にあったのですが、中華料理屋やらカフェやらが、入り組んでいて、中華街が強引に入り込んできた感じが伺えます。

彼らは異国にいて、その文化を利用することはあってもなじもうとはせず、かたくなに自分達のナショナリズムを主張しバリアを張ります。
そして、仲間を呼び、そのバリアを強く大きくしていき、安心して暮らせるテリトリーを確立します。
去年、全世界に散らばるおおやけな中華街とはまた別に、自然発生的に中華街が成る様をパリで見ました。
良いとか悪いとかそういうレベルではなく、それはDNAに組み込まれた大きな流れのようなものであると感じました。


おそらく、日本も例外ではなく、そのようなコミュニティは存在します。


あまり、この話を突き詰めると、政治的な方向にいってしまうのでこの辺で終わりにしますが、兎に角、中華スナックショップの麺類は不味すぎでした。




チェックインを済ますと、荷物を整理して、ピックアップコートに行ってみようということになりました。



ホステルから見ると、ピックアップコートは丘の上にあります。
そのコートにたどり着くのに道を間違うと激坂をのぼるはめになるのですが、この日はシアトル初日で、道も知らないため、かなりの激坂をのぼりました。
長くて急な坂はずっと続いています。
ギア比が軽いはずのポロ車ですらきつく、みんなどんどん挫折していき、手で自転車をおしています。
なんだかサンフランシスコもこんな街だった気がします。
自転車は持っていってませんでしたが、徒歩でも充分きつかった記憶があります。


まぁ、それはさておき、ようやくピックアップコートに着くことができました。







すでにある程度の人数が集まっていました。


僕らがマレットを入れ、待っていると、シアトルのランディというナイスガイが話しかけに来てくれました。
今日のピックアップを仕切っており、「マルコポーロ」というバーでももうすぐ飲むといいます。
本大会の準備で忙しいはずなのに、ピックアップコートにホスト役を送り込んでいるとは、さすがです。


みんなで一緒にコートに来たため、日本勢のマレットが偏ります。
次のビッグシャッフルまで仕方ないか、、、と思いつつ、日本人4名と外国人2名でピックアップゲームがスタート。

何だか自分達のポロを披露している感じがしました。
プレイヤーの動きを見れば、おおよそのレベルはわかります。
大会初出場の日本人プレイヤーがなめられないためにも全力でプレイをすることに心がけました。


たまにイージーミスをするととても恥ずかしくなります。
まさに、世界のポロファミリーと杯を交わすための実技試験のような感覚です。

たとえアメリカ人同士でも初めて会う人もいるわけですから、自分の技量を披露するかのように、俺ってこんなこともできるんだぜメーン!といったプレイをしてきます。



そんな時、脳内の演算装置では、
(今自分にできる最大限のことをする+10%のチャレンジ)=短期間にレベルアップ
という何ともざっくりした計算が打ち出されました。



ゲームによってはスピードもガンガン上がり、6人のテンションもぐんぐん上がり、テクニックのお披露目よりも必然性のあるプレイが増えてきます。
そんな中でできることが、とても楽しく、とても貴重なゲームだと感じざるを得ませんでした。


ふと、日本勢のプレイを見てみると、何だかぎこちないではありませんか。


初めて、みなとのもりのちょっと滑るコートでプレイした時のような産まれたての子鹿みたいな動きになっています。
無理もありません。
民族的にアウェイの状況で緊張するなって方が難しいのです。

しかし、それは世界選手権にエントリーした時点でわかってたことです。
せっかく高い旅費を払ってきたのだから、できるだけ多くのものを得て、コストパフォーマンスを良くしたい。



だから、「集中力高めでガンガンいけ!」とだけアドバイスをしました。



自分より上手いヤツがほとんどのピックアップで緊張しているヒマなんてないんです。
今回の遠征での、世界レベルとの接触が確実にみんなのプレイスタイルのターニングポイントになると感じていました。

それはどういうことかというと、自分より遥か彼方にいるレベルのプレイヤーの姿を見れば、もっと上を目指すと思ったからです。
今の日本にはそれが足りない。



実際僕も去年、このまま練習してても自分がどういうふうに上達していけばいいかわからなくなった時期があります。
そう思った時、仕事やら何やらを調整して欧州にポロをしにいった経緯があります。


自分がもっと上手く説明できていればよかったんですが、いつか誰かが行くだろうと半ばあきらめも入っていました。
それに、トミーもマツドもCMWCで外国人とポロやってるし、なんとかなるやろ、とも。


「まぁ、伝わらないものは仕方がない、俺だけ先に行ってます」というふうに割り切り、感覚と肉体をちょっと先のステージに進めようと思っていました。


あんまり、強く説得するとか苦手ですし、逆の立場だったら僕も嫌です。
そこらへんはゆるく生きたい人なので。。。



そんなこんなで、到着早々、世界レベルとの初対面をした日本代表たち。

試合になったら、上手いヤツらはもっと集中力が上がって洗練され、ピックアップゲームとは完全に別物になるってことをまだ彼らは知る由もなかった。。。
そして、僕もそのことは彼らには言うことができなかった。。。それぞれの感性で感じて欲しかったからかもしれないが、なにより彼らの本戦では勝てるかもしれないという希望を摘むのが酷だった。。。



長い長い一日が終わった。。。。文章も長くてすみません。。。

9月6日という長い日 in Japan.

実はこの日は準備が長引き、前日から寝ていませんでした。

それもそのはず、自転車を持ち込むのにアップチャージ(DELTAは片道$150.US)がかかるため、同じ便になったトミーと自転車を混装しようとトライするためでした。


そして、それには僕のリムを混装することができず、別の入れ物が必要ということで、構想1週間、製作3時間、図面無しのプラスティック段ボール製の組み立て式バッグを作らなければいけませんでした。
バンクーバーまでの移動やチャリでの移動を考えると、組み立て式にして、リュックに括りつけれるよう極力コンパクトにする必要があります。
そんなことを考えながらやっていたら夜中になり、今寝ると時差ボケになるかもしれないとか、遅刻の可能性が出てくるとか、冷蔵庫の中の腐りそうなものを食べなければいけないとか、もろもろしょうもない理由で寝ませんでした。



そんなこんなで成田にはちょい早めに到着。



早々に富田くんと落ち合って、自転車を二コイチにせねばなりません。
そう思っていた矢先、チェックインカウンターのあるフロアで待っているとの連絡があり、吸ってたタバコの火を消し、4Fに向かいました。


合流はスムースにできました。

僕は直ぐさまリムの梱包に取りかかりました。


僕の脳内CADでは若干の膨らみはあるものの、3辺の計が実寸より小さく感じる設計になっていました。
しかし、ガムテープの使い方が明暗を分けるというなんとも雑な設計です。

デッドスペースをガムテープで押さえ込み、ようやく梱包終了。
フレーム側もあーだこーだ噛み合わせを考えながら、無事終わりました。



富田くんは、プラダン一枚で簡易リムバッグを製作した僕を感心しているのか、僕の作業の遅さに呆然としているのかわからない表情で、「とりあえず、チェックインしに行こ」と言ってスタスタ歩き始めました。



チェックインも無事終わった頃、彼はチームメイトのマツドに状況を確認するため電話をしていました。
彼らと出発時刻はさほど変わりません。

しかし、「今作業中だからまた後で!」と言われ電話をきられたそうです。
ホンマくんも遅刻したみたいですし、ユナイテッド航空利用チームは出発前から暗雲が立ち込めている感じが電話口からひしひし伝わってきます。



旅程もバラバラだったため、航空会社別で偶然に2チームできたのですが、人が偏ってしまいました。
救いは、世話好きで海外に自転車を持って行く経験をしているマツドのみです。
そのマツドがテンパってる!

しかし、経験から得た知識を存分に発揮できればうまくいくはずです。
大丈夫、僕らはポロバカですが、大人です。


★DELTA 航空 チーム
谷内夫妻(Rikiさんとあっちゃん)
トミー


☆UNITED 航空チーム
マツド
ユウキ
クロウ
ホンマ



出国までマックでお腹を満たしながら、シアトルでこれから起こるであろう色々なことに想像を膨らませます。


どんなすごいプレイヤーがいるのだろうか。。。
こんなことしたり、あんなことしたり、でもそんな自分の想像をも軽く超えてくるんだろうなぁ。。。
そんな奴らとどうやって戦おうか。。むむむ。。

そして、あの練習をもっとやればよかった、自転車をもっと乗りやすいようにすればよかった、、と不安がよぎります。

じゃあ乗りやすいって何だ??



自分の期待や不安は膨らむばかりで、いつも最終的に「なるようにしかならへん」となるのです。



自分がいかに狭い世界でポロをしているのかを気づかせてくれるのを期待しつつ出国です。



映像で見て、想像しても、結局それは自分の想像の中のプレイヤーです。
百聞は一見にしかず、とよく言いますが、それは去年の欧州で経験済みです。


今回は前回よりもよりレベルの高いものが見れる、そしてピックアップゲームでそんな奴らとポロができる。。。

計り知れないレベルを見たとき僕は何を感じ、何をしようとするのか。

形のないものを得にいくという意識。
今回は前回よりも準備はできています。


でもあまり準備しすぎると先入観をつくってしまって、吸収するのに時間がかかりそうなので、この辺で妄想はやめておきます。


まぁ、常にスポンジであれ、ってことですな。。。



16:10 成田発のDELTA航空に搭乗。

2011/09/21

帰国しました。

「WHBPC2011」と「East-Van Crown2011」を経て本日帰国しました。

今回、日本人初となるバイクポロ世界選手権とそのアフターイベントとしてカナダのバンクーバーで行われた大会を通じ、たくさんの経験や発見を得てきました。



僕を入れ、計11名の日本人が世界のポロのレベルを体感したことになります。


昨年、ヨーロッパで得てきたバイクポロ感をみんなに伝えるのにとても苦労しました。
口や文章で伝えれることはごく僅かで、行ってみてやってみるのが一番わかりやすいと思ったからです。


中には疑いを抱く人もいたでしょう。
そりゃそうです。
説明下手の僕がわけのわからないことを言っているのですから。。。



しかし、今回の11人はレベルも様々、ポロのスタイルも様々、彼らなりの視点で見ていることでしょう。

世界のポロの説明も彼らなりの説明が聞けると思います。



日本に帰ったら、この興奮を10人以上に手抜きせずに伝えようとみなで誓い合いました。
そしたら、百人以上に伝えれることになります。


そして、来年はその百人の中から、世界選手権に行きたいと願う者が現れるのを期待します。
ヨーロッパのポロの話を真剣に聞いていた今回のポロバカのように。。。



シアトルとバンクーバーのあれこれは追ってアップしていきます。

2011/09/06

いざ世界へ!

遂に待ちに待った世界選手権へ出発です。

各地域の予戦大会を名だたる強豪が勝ち抜き、彼らとあいまみえることの幸せ。
そうそうありませんこんな経験。

ケチョンケチョンにやられても何かを得てきたい、そんなふうに貪欲に試合をしたいと思います。


まずは、空港からホステルまでちゃんとみんな着けるか心配です。

東京組は近い時間で搭乗となりました。
現在、僕は出発前の飛行機の中。

斜め後ろに富田くん。
斜め前に谷内夫妻が搭乗してます。


ユウキ、マツド、クロウ、ホンマが別便で、彼らと空港でオチ会う予定ですが、合流できずに各自ホステル集合になればなと思ってしまいます。

初めて行く土地にはひとりで入って、その土地の雰囲気というか、気質というかそういうものを感じたいと思うのであります。

ホテルへの行き方がわからない状況になった時、ちえのわをはずすように、トライandエラーを繰り返しゴールにだんだん近づいていきます。
その行き方が、もしかしたら間違っているかもしれないという不安を少し抱きながら。。。


この旅のわくわく、久々です。




さあ、時間です。


では、また次はシアトルで会いましょう。

2011/09/02

WHBPC Seattle 2011

いよいよハードコートバイクポロの世界選手権が開催まで10日をきりました。

最近巷では、世界水泳、世界柔道、世界陸上などとマスコミ二ケーションにより世界選手権は呼ばれています。


その上位にオリンピックがあるのですが、是非バイクポロもオリンピックに加えていただきたいものです。



去年の今頃、長年努めた会社を辞め、ヨーロッパ遠征の準備をしておりました。

不安と期待を胸に抱き、単身ヨーロッパに向かったのを覚えています。


あれから一年。

僕は強くなったのだろうか。。。



今回はいつもチームを組んでいるRikiさんとCrowと「雷神」として外国人プレイヤーと戦います。

指示も日本語で出せるし、チームメイトの動きもなんとなくわかる。
こんな有利な条件はありません。


先日、アムステルダムのまさみちゃんとメールをしました。
フランクフルトのpolosyntheseはまた上手くなっている、と言っていました。

ドイツのコンスタンツで見た彼らは、ションベンちびるくらい早く上手かったのを覚えていますが、まだその上に行くのかっ!!と思ってしまいました。


ヨーロッパから帰ってきて、彼らは速くて早いプレイをしてくる、と一言でみんなに説明してもイマイチ伝わらず、一人でイライラしていました。

だから、俺らのポロだと瞬殺されるんだって!と声を大にしても、空回り。


このままでは、始めた時期は遅い日本のバイクポロも世界との差はひらく一方の様な気がして、とりあえず、チームメイトにごねて基礎的なことに目を向けようと呼びかけました。


しかし、残念ながら僕の真剣さが足りなかったのか、数ヶ月その結果は出ませんでした。


僕はとっても焦りました。
確かその頃、世界選手権の話がちらほら出てきた頃だと記憶しています。

僕はだんだん不安になってきました。
基礎的なことの次にしようと思っていたことが山積みだったからです。

このままでは、僕がしたいポロができるようになる前に、自分が老いると思いました。


もしかしたら、彼らには基礎的なプレイにもアドバイスがいるのかもしれない。
自分のプレイに向き合い、体と相談しながら、練習する時間がゲーム以外でも必要なのかもしれないと思ったとき、ホンマくんから百人町の公園の話が舞い込んできました。


彼は彼で、レベルアップのためにプレイの色々なことで悩んでいました。


当所の予定では、ホンマくんに上手くなってもらって、やっぱり基礎大事やろ!って証明してやろうと思っていました。


彼は持ち前の素直さで、僕の言っているわけのわからないことに耳を傾けてくれます。
アドバイスの受け入れ態勢は整っているため、最初のアドバイスが見えてくるのにそんなに時間はかかりませんでした。


そうこうするうちにチームメイトも百人町に来てくれるようになりました。
しめしめと思いました。


当初、思い描いていたチームプレイの課題はまだまだありますが、基礎的なことができることで、自然と解決するものもあります。


百人町で練習をしたことで、半年前に比べ、共通認識も増え、いい感じにはなっていると思います。
こんなことなら、もっと早く百人町塾を開校していれば、、、と思ってしまいますが、もう時間です。


ついに、世界選手権がきてしまいました。



大事なのは、攻めること。
自分達のターンになったとき、迷わず攻めることができるかがキーポイントになります。
十中八九、自分たちより強い相手とあたります。
そうなると「攻撃は最大の防御」という言葉が大きくのしかかるでしょう。

ゲーム中、国内の対戦以上にディフェンス時のミスより、攻撃中の味方のミスの方がやっかいになります。

自分達が攻撃中にミスをしてボールをとられたり、カットされたりした場合、即相手の得点になりうるからです。


だから、相手が強いって感じてもガンガン攻めましょ!

2011/09/01

地をはうシュート

約二ヶ月に及ぶ仕事で上半身の筋力がアップした気がしたので、その筋力をポロ筋に変換するため自主練の毎日です。
外側の強い筋肉は成長しましたが、内側の筋肉や神経は使ってなかったこともあり、早急に仕上げねばなりません。


ひらめきやスピードはゲームで調整することにして、問題はシュートです。


週末雨降らんといてほしいわ。。。
何もこんな世界戦の直前にふたつそろって来んでもえぇのに。。。いけずやわぁ。



枠内に打つのがとっても苦手な僕としてはポロ人生のどこかでシュートの感覚をいつかは見つけなければなりません。

いつも集中して打っても偶然なのではないかという感じがどこかに漂います。


より確実な得点を狙うために生まれた、とっても威力の弱いシュートの得点率が高いってのは皮肉なもんです。
非力な自分でもできるような変わったシュートを考えてたら、モーションも小さいしえぇやん!みたいになりまして、乱用するようになりました。
そしたら、普通に振りかぶって打つシュートをほとんど使わなくなり、哀しいかな成功率はどんどん落ちていきました。


しかし、弱点から逃げることはポロの後退を意味します。
多少難しくて時間がかかろうとも弱点を少しでも克服しようと、あーだこーだやらなければ、もったいなく思います。
己の弱点をわかっていることがどれほど自分の成長に大切か。
深刻な弱点ほど自分も気づかず、周りも言ってくれなかったりします。


だから、気づいているものに関してはガンガン悩んで迷って迷宮に自ら飛び込んでいかねばなりません。



ボールと自分の位置、スイングスピード、振り上げる高さ、握りの強さ、左足の踏ん張り、捻転、フォーム、、、チカラをいつどこにどれくらいどのように入れれば、どこにどのように飛んでいくか、、、皆目わかりません。

弱い力で打つボールが狙ったとこにいくのは、どんな方法であれ体の使い方はOKってことだと思います。
しかし、強い力で打ったボールをコントロールできないってのは、体の使い方がチグハグってことなんだろうと思います。



○振りかぶりの頂点にマレットがきたら、すぐ打ちおろしたい(少しでも隙をなくしたい)。
○スイングのスピードは早め希望。
○地をはうシュートが望ましい。


※できないなりに希望はいろいろあります。


肩から腕のチカラを抜きつつ脱力して捻転して打っても、グリップにはどれくらいチカラをいれればいいのか。

そしたら、スイングスピードが遅くなる。
というより、遅くせざるをえない。
なぜなら、まだ意識的にチカラのかけ具合や抜き具合のスイッチを頭で切り替えているからで、体の捻転の準備が必要になってきてしまうのです。

今、迷宮の入り口付近にいますが、世界戦ではいろんなポロプレイヤーのシュートを見て何かを得てきたいと思います。