2011/09/22

9月6日という長い日 in Seattle.

9:15 シアトル着後、すぐにイミグレーションで審査を受けます。


外国人の列に並んでいると、遠くの方でガヤガヤとにぎやかな声が聞こえてきます。
秋田のタイサクさんを含めた、ユナイテッド御一行様です。


彼らとは、シアトルの空港のどこで待ち合わせるか決めていなかったので、あわよくば合流できずにデルタ班だけでホステルに向かうというプランをこっそり企んでいました。
その方が、彼らの為になると考えたからです。


空港からどのようにダウンタウンにで出るか。
自転車なら地図、電車なら切符の買い方や降りるところ、タクシーなら交渉、などなど。
全ては人に聞けば一発なのですが、言葉の問題もあります。
誰が調べてきてて、誰が人任せなのか、一発で発覚します。
しかし、それが自分達で解決しなければいけないとなったとき、冒険が始まります。
仲間と協力して問題を解決していく、そんな知らない土地での洗礼を受けて欲しかったのですが、残念ながら、入国審査前に合流とあいなりました。


※Tokyo Hardcourt Bike Polo の年齢高めは君たちの人間的成長をもちゃんと考えていますw



結局みんなで、安くて早い電車で移動です。


ダウンタウンのホステルの最寄り駅で自転車を組み立てていると、先にシアトルに入っていた大阪トミーがぶらりと現れました。


自転車も組み立て終わり、ホステルに向かいます。
荷物を置いて、辺りを散策と決め込んでいたのですが、荷物一つにつきUS$5かかるとのこと。
時間をもうちょっと潰せばチェックインできる時間になったので、荷物は預けず、近くの中華スナックショップで何か食べようとなりました。



ホステルは中華街の入り口にあったのですが、中華料理屋やらカフェやらが、入り組んでいて、中華街が強引に入り込んできた感じが伺えます。

彼らは異国にいて、その文化を利用することはあってもなじもうとはせず、かたくなに自分達のナショナリズムを主張しバリアを張ります。
そして、仲間を呼び、そのバリアを強く大きくしていき、安心して暮らせるテリトリーを確立します。
去年、全世界に散らばるおおやけな中華街とはまた別に、自然発生的に中華街が成る様をパリで見ました。
良いとか悪いとかそういうレベルではなく、それはDNAに組み込まれた大きな流れのようなものであると感じました。


おそらく、日本も例外ではなく、そのようなコミュニティは存在します。


あまり、この話を突き詰めると、政治的な方向にいってしまうのでこの辺で終わりにしますが、兎に角、中華スナックショップの麺類は不味すぎでした。




チェックインを済ますと、荷物を整理して、ピックアップコートに行ってみようということになりました。



ホステルから見ると、ピックアップコートは丘の上にあります。
そのコートにたどり着くのに道を間違うと激坂をのぼるはめになるのですが、この日はシアトル初日で、道も知らないため、かなりの激坂をのぼりました。
長くて急な坂はずっと続いています。
ギア比が軽いはずのポロ車ですらきつく、みんなどんどん挫折していき、手で自転車をおしています。
なんだかサンフランシスコもこんな街だった気がします。
自転車は持っていってませんでしたが、徒歩でも充分きつかった記憶があります。


まぁ、それはさておき、ようやくピックアップコートに着くことができました。







すでにある程度の人数が集まっていました。


僕らがマレットを入れ、待っていると、シアトルのランディというナイスガイが話しかけに来てくれました。
今日のピックアップを仕切っており、「マルコポーロ」というバーでももうすぐ飲むといいます。
本大会の準備で忙しいはずなのに、ピックアップコートにホスト役を送り込んでいるとは、さすがです。


みんなで一緒にコートに来たため、日本勢のマレットが偏ります。
次のビッグシャッフルまで仕方ないか、、、と思いつつ、日本人4名と外国人2名でピックアップゲームがスタート。

何だか自分達のポロを披露している感じがしました。
プレイヤーの動きを見れば、おおよそのレベルはわかります。
大会初出場の日本人プレイヤーがなめられないためにも全力でプレイをすることに心がけました。


たまにイージーミスをするととても恥ずかしくなります。
まさに、世界のポロファミリーと杯を交わすための実技試験のような感覚です。

たとえアメリカ人同士でも初めて会う人もいるわけですから、自分の技量を披露するかのように、俺ってこんなこともできるんだぜメーン!といったプレイをしてきます。



そんな時、脳内の演算装置では、
(今自分にできる最大限のことをする+10%のチャレンジ)=短期間にレベルアップ
という何ともざっくりした計算が打ち出されました。



ゲームによってはスピードもガンガン上がり、6人のテンションもぐんぐん上がり、テクニックのお披露目よりも必然性のあるプレイが増えてきます。
そんな中でできることが、とても楽しく、とても貴重なゲームだと感じざるを得ませんでした。


ふと、日本勢のプレイを見てみると、何だかぎこちないではありませんか。


初めて、みなとのもりのちょっと滑るコートでプレイした時のような産まれたての子鹿みたいな動きになっています。
無理もありません。
民族的にアウェイの状況で緊張するなって方が難しいのです。

しかし、それは世界選手権にエントリーした時点でわかってたことです。
せっかく高い旅費を払ってきたのだから、できるだけ多くのものを得て、コストパフォーマンスを良くしたい。



だから、「集中力高めでガンガンいけ!」とだけアドバイスをしました。



自分より上手いヤツがほとんどのピックアップで緊張しているヒマなんてないんです。
今回の遠征での、世界レベルとの接触が確実にみんなのプレイスタイルのターニングポイントになると感じていました。

それはどういうことかというと、自分より遥か彼方にいるレベルのプレイヤーの姿を見れば、もっと上を目指すと思ったからです。
今の日本にはそれが足りない。



実際僕も去年、このまま練習してても自分がどういうふうに上達していけばいいかわからなくなった時期があります。
そう思った時、仕事やら何やらを調整して欧州にポロをしにいった経緯があります。


自分がもっと上手く説明できていればよかったんですが、いつか誰かが行くだろうと半ばあきらめも入っていました。
それに、トミーもマツドもCMWCで外国人とポロやってるし、なんとかなるやろ、とも。


「まぁ、伝わらないものは仕方がない、俺だけ先に行ってます」というふうに割り切り、感覚と肉体をちょっと先のステージに進めようと思っていました。


あんまり、強く説得するとか苦手ですし、逆の立場だったら僕も嫌です。
そこらへんはゆるく生きたい人なので。。。



そんなこんなで、到着早々、世界レベルとの初対面をした日本代表たち。

試合になったら、上手いヤツらはもっと集中力が上がって洗練され、ピックアップゲームとは完全に別物になるってことをまだ彼らは知る由もなかった。。。
そして、僕もそのことは彼らには言うことができなかった。。。それぞれの感性で感じて欲しかったからかもしれないが、なにより彼らの本戦では勝てるかもしれないという希望を摘むのが酷だった。。。



長い長い一日が終わった。。。。文章も長くてすみません。。。

0 件のコメント:

コメントを投稿