2011/09/29

WHBPC Swiss Rounds 9/10

初めての海外の試合で、みんなのまれちゃってます。
その不協和音がチーム内に蔓延し、なんだか変な感じです。


まぁ、僕自身はいつも通りでしたが、日本のチームでの参加が初めてだったというのもあり、チームメイトのケアをするのを忘れていました。
ピックアップとは全然違うというのをちゃんと語った上で、彼らは強いけど、気持ちで負けちゃいけないよ、ってのを伝えないといけませんでした。
そして、もっと楽しんでゲームをするということを。




国内の大会では、逆に僕が心配される側だったので、それで、今まではリラックスできて大会に臨めていたのかもしれません。



緊張は僕の専売特許でした。



僕も国内の大会がそうでしたから、メンタルの部分は自己管理内と思っていました。

緊張した時や焦った時に出てくるのは、自分の底辺です。
日頃から、底辺の底上げをしていれば、緊張してもその底辺はある程度の位置をキープできます。
大会の雰囲気にのまれる経験をしたゆえに、そのへんはずっと考えていました。



人それぞれだと思いますが、「雰囲気にのまれないために何をするか」、というのと「雰囲気にのまれてしまったらどうするか」、というのでは、ポジティブかネガティブかぐらい違います。

以前チームメイトに、雰囲気にのまれたことを前提に底辺の底上げをする話をしたら、「雰囲気にのまれないために何かした方がいいんじゃないの?」と一蹴されてしまいました。


その頃の僕は大会では使い物にならないレッテルを張られていた気がします。



ヨーロッパに行ったとき、彼らのピックアップ時と試合時の大きな違いに衝撃を受けたことがあります。
確かに集中力も上がりスピードも上がりますが、みんな緊張なんてうわの空なんです。

「緊張」という言葉がない文化なのか、と勘違いするくらいみんなガンガンやっています。
その様がとても潔く、清々しかったのを覚えています。
日本人が外国人に潔さをを学ぶという変な感じもありましたが、その時から、緊張とか雰囲気にのまれるとか考えないようになりました。


そこから、得た答えは、楽しむという方向性。


自分のチカラを引き出してくれるのは案外敵のチームだったりします。
限界ギリギリのところで戦っていると、ふとした拍子にいつもできなかったことができたりします。

そんなゲームを楽しむという視点でみると、なんで緊張してるのかわからなくなってきます。
おそらくそれは、自分が今までやってきたことに対しての不安に緊張してるのではないかと思います。



そんな不安定な状態で迎えた二日目のラウンドロビン。
この日は60チーム内で対戦相手が決まります。
勝てば、上位のチームと戦ういばらの道。
負ければ、地獄への引きずり合い。
どちらの道もより勝つことにどん欲になった者だけが、這い上がれます。



<6試合目>
『Machetes』ラウンドロビン54位
スコア:●1−5


メキシコはグアダラハラのチームとの一戦です。
今回メキシコからは1チームのみの参加らしいです。
おそらく世界戦がヨーロッパ大会になるとメキシコからは旅費がかなりかさんでしまうと思われるので、来年は対戦できるかどうかわからない貴重な一戦。
しかし、負けました。
レベルは同じくらい。
デフェンス時の対処をミスり、大差での敗退です。
レベルは同じくらいといっても、チャンスをものにするどん欲さは持ち合わせています。

次に相対した時はお互いのレベルももっと上がっていて、白熱した試合になることを望みます。
見ておれーアントニオ!


<7試合目>
『Trevor's Last Chance』ラウンドロビン30位/トーナメント25位
スコア:●0−5


やはり、きっちりしたポロをしてきます。
チーム名がふざけた名前ほど中堅たるポロをしてくるのでは、と思わざるをえません。
彼らも、上に行くために足りないものがあるはずです。
しかし、僕らにないものをたくさん持っています。
まず、僕らは中堅のヤツらが持っているものを得なければいけません。
今はそれが、喉から手が出るほど欲しいモノです。


<8試合目>
『Majestic Pink Shafts』ラウンドロビン59位
スコア:○5−2


これも、昨日の一戦同様、スピードがものをいったゲームになりました。
勝てはしましたが、腑に落ちません。
何だかごまかしているような勝ち方だったからです。
ホントの強さではない気がします。
そんなイライラを覚えた時、いつもひとりになりたくなります。
なんかくやしいです。


<9試合目>
『Yellow Stick Mania』ラウンドロビン48位
スコア:●0−5


なんと大会側も粋なことをします。
昨日の友は今日の敵。
初日は、上手い具合にブラケットが別になったのですが、今日は日本人同士で潰し合いです。

お互いにチーム内に不協和音を抱えていたため、どちらの不協和音が勝ちに対して問題があるか対決です。
雷神内のネットワークはすでに壊滅しており、個人技でどこまでいけるかとふんでいました。
あえてこの試合に修復の可能性を見いだすには、時間が足りないと思っていたからです。


しかし、何度も日本国内でやっているヤツらです。
僕の単調な攻めはことごとく潰されました。
しかも、外国の風に吹かれ、現在進行形で外国人のテクニックを吸収してるヤツらです。
やりにくいったらありゃしません。
 

パスで繋ぐ場合、それぞれが中継点になるという意識は不可欠です。
そして、パスを出す側は中継点になってよ、というオーラを出さねばなりません。


この試合では、日本でやってた時にダメだった部分が出てわかりやすく負けたと思っています。

逆に彼らの悪い部分を見えなくしてしまいました。
それを相手チームに感じさせられない自分の不甲斐なさと、大事なポイントをチームメイトにちゃんと伝えられなかった不甲斐なさが相まって、言葉が何も出てきませんでした。

何だか、雷神とYSMの差はどんどんひらいていっているように感じました。


まぁ、これの結果は事実です。
逃げたところで、これが後から追いかけてきます。


<10試合目>
『Ozeki』ラウンドロビン60位
スコア:○5-2


またも、日本人同士で潰し合いです。
貴重な世界戦の一戦を日本人同士の対決に割いてしまい残念ですが、もしかしたらこのチームとはここでしかできないチームかもしれず、そう思うと楽しくなってきました。

試合が始まって直後、クロウくんの調子が良くなっていることに気づきました。
これは行けるかもしれない。
それから、パスをクロウにあつめるようにしました。


今日の敵は明日の友。
実はこの最終ゲームの前に、富田くんがクロウを励ましてくれていました。
敵から慰めを受けるとは、なんたることか!
一瞬そう思いましたが、僕にかけていたのはこれだったのです。
仲間を盛り上げることが、最優先だったのです。


個人競技で育ってきた僕は、結局のところ最後は自分だ!みたいな感覚があって、仲間に対する目線は個人として自立したものでした。
しかし、チーム競技はチームのメンタルも意識せねばなりません。
とくに、バイクポロは3人しかいないのですから、1人が背負っている役割というのは、必然的に大きなものになります。
三銃士じゃありませんが、「One for all, All for one」みたいな意識が不可欠なのです。



「L'Equipe」 のルーカスが語っていました→From Tomita
ポロは3人でするスポーツだ。
足をつくということは、残りの2人の負担を増やすこと。
だから、絶対に足をつかないっていう意識が必要なんだ。



トップレベルの彼らでさえ、こんな基本的なことに目を向けています。
わかっていたことですが、彼らが言うととても重く心に響きます。




そう思うと、「実は不協和音は自分だったりする」という仮説が浮かび上がります。



自分のやりたい放題に動き回り、これに合わせろ、という雑なオーダー。
自分の巡航スピードと仲間の差はひらくばかり。
鞭ばかり与えて、飴をあたえない。
プレイに対する感覚のズレが大きくなりすぎてしまった。。。etc...


上を眺めるあまり、自分の周りは見えていなかったのかもしれません。。


今の雷神の三角形はもとの形がわからないほど変形しています。



それでも、一応この試合は勝つことができましたが、一時ヒヤッとしました。

彼らも外国の風に吹かれて、現在進行形で急速に成長をしている者たちです。
気を抜けば直ぐさまあの世行きです。



一戦一戦、何かしら得るものがあった世界戦。
これにて、戦いは終了します。


最終結果、4勝6敗で45位。


32位以内に入るためには、相当上手くならないと入れないなと感じました。
もちろん個人的にも、チーム的にも。

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